【確定申告ってなんだ?】③事業所得ってなに?~所得区分について~

tax documents on the table

それでは、また次回まで💛

我が家に2匹目の猫さんであるマカロンちゃんがやって来てから1か月半が経過しました。最初はソリが悪いかなぁ、と思っていた先住猫の小雪さんと、最近はくっついていることが増えてきました。何とか無事に、我が家になじんでくれているようです。我が家の新入猫のマカロンちゃんについては、あらためて・・・。

さて、今日はハテナさんのように、商売をしている人の所得である「事業所得」についてお話します。

所得区分ってなんだ?

ハテナさん
ハテナさん

確定申告をやってみようと思ったら、〇〇所得ってのがたくさんあって、正直よくわからなかったんだよね。

所得税は、個人の所得を10種類に分けて計算をします。

税理士Jules
税理士Jules

所得税は、個人の所得に対して税金がかけられます。所得については、【確定申告ってなんだ?】①確定申告ってなんだ?で説明しておりますので、読んでみてください。

個人が受け取る所得は、ハテナさんのように商売から得るものもあれば、クイズに当選して偶然もらったものもあります。つまり、それを全部まとめて「ハイ!30%課税します!」と言う風に決めてしまうのは公平ではない、と考えられるのです。そこで、日本の税法では、個人の所得を10種類に分けて、所得の種類ごとに税金の計算方法を決めています。

所得税の所得区分

  • 利子所得→預金や貸付金の利息をもらったらコレ
  • 配当所得→株式の配当金をもらったらコレ
  • 不動産所得→不動産を貸して家賃をもらったらコレ
  • 事業所得→商売をやって収入があったらコレ
  • 給与所得→誰かに雇われて給料をもらったらコレ
  • 退職所得→退職金をもらったらコレ
  • 山林所得→林業収入はコレ
  • 譲渡所得→自分の財産を売ってもうけが出たらコレ
  • 一時所得→賞金など偶然お金や財産をもらったらコレ
  • 雑所得→👆のどれにも当てはまらない所得はコレ

個人の収入は、必ずこの10種類の所得のどこかに区分されることになります。そのうえで、それぞれの種類ごとに「もうけ」である所得を計算し、そこからそれぞれの所得の区分に応じて所得税の金額が計算されます。

それを合算した金額が、その年の所得税の金額、ということになるのです。

事業所得ってなんだ?

ハテナさん
ハテナさん

なるほど。所得の性格によってこんなに細かく区分するんだね。ボクの喫茶店の売上は事業所得だね。

その通り。ハテナさんの様な商売による所得は事業所得になります。

税理士Jules
税理士Jules

ハテナさんは、会社をやめて商売の世界に飛び込んだ事業主さんです。その一方で、サラリーマンをやりながら、週末だけ店舗を借りて趣味として喫茶店を開いている人もいます。

さて、それぞれの所得区分はどうなるでしょうか?じつは、この二つの類型については、沢山の議論がされている論点なのです。

ハテナさんは、喫茶店の経営で自分の生活費を稼いでいます。もちろん、スタートアップですので利益が十分に出るには時間がかかるかも知れませんが、何とか喫茶店経営で暮らしを立てています。事業所得とは、一般的に本業としてその事業活動で暮らしを立てている所得をいいます。

一方のサラリーマンが趣味として喫茶店を開いている場合はどうでしょうか。この人は日常の労働時間のほとんどを会社員として過ごし、給与をもらっています。そして、その給与で暮らしています。喫茶店はあくまでも趣味で、そこから得られる収入では生活費をまかなうことは難しい状態です。この様な副業からの所得は、雑所得に区分されることになります。

同じ喫茶店であっても、その経営のやり方によって所得区分が変わって来ることになります。

事業所得はメリットがある。

ハテナさん
ハテナさん

へー。同じ喫茶店経営でも、本業と副業じゃ所得区分が違うんだ。って事は、計算方法も変わるの?

事業所得には、青色申告の特典がありますが、雑所得にはありません。

税理士Jules
税理士Jules

その商売が、事業所得になるか雑所得になるか、なぜ問題になるかと言うと、事業所得になることで、税金計算をする上でいろいろなメリットを受けることができます。

たとえば、事業所得は税務署に申請することで「青色申告」ができます。いろいろな条件がありますが、青色申告をすることで、税金を安くすることができます。
※青色申告については、次回以降に詳しく説明します。

また、もし事業所得で損が出た場合には、他の所得とその損を通算することができます。雑所得の場合は、損が出ても通算することができません。なので、商売をする人は事業所得で申告したい!と言うことになる訳です。

所得区分を判断し、確定申告書を作るのは自分です。自分の商売が事業所得になるか、雑所得になるか、冷静な判断が求められます。「事業所得で申告したい!」と思っても、副業を事業所得で申告するのは、所得税法にそった申告とは言えません。確定申告書は作った人の責任が問われる行為です。

きちんと所得区分を判断して、正しい申告書をつくりたいですね。

それでは、また次回に💛

まとめ

  • 個人の所得は10種類の所得区分に分けられます。
  • 事業所得と雑所得の違いは、本業と副業の違いです。
  • 事業所得には、青色申告のメリットが取れたり、他の所得と損を通算することができます。
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