給与所得控除とは??

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こんにちは。杉並区方南町の税理士、澤田祐子です。

GWが今日で終わります。子ども達が小学生の頃は、GWはどこに連れて行こうか・・と頭を悩ませていましたが、今は大学生。それぞれの予定があるようなので、私は仕事をゆっくり進めながら、何となく休みっぽい気分を味わっていました。

会社員を辞めてからは、あまり祝日の感覚が無いので、世間の喧騒が他人事のように感じます。

さて、今日のブログは給与所得控除についてです。一回は書いておかなきゃなぁ、と思っていたトピックです。

給与所得者は優遇されている??

ハテナさん
ハテナさん

僕はカフェを個人事業でやっているんだけど、友達は会社にして給与をもらっているって言っていたよ。なんか違うのかな?

報酬を給与でもらった場合、給与所得控除が受けられます。

税理士Jules
税理士Jules

ハテナさんの様な個人事業主は、働いて稼いだ売上から、必要な経費を引いた残額が「所得」となります。個人事業での経費は、実際にその事業に必要な品物を買ったり、販売する商品を仕入れたり、サービスを受けたりした実額を集計したものになります。

同じ金額を売上げても、差し引く経費の多い、少ないに応じて、所得金額は人によって変わります。

一方、給与所得者については実額の控除をするのではなく、「給与所得控除」という給与の金額に応じて国が定めた金額を、給与の額面金額から差し引き、その残額が「所得」となります。

給与所得控除は、その人が実際に何かを支出したかどうかに関わらず、必ず控除されるものなので、経費があまり掛からない個人事業主に比べると優遇されていると感じるかも知れません。

給与所得控除とは

ハテナさん
ハテナさん

給与の場合は、実際に経費を払っていなくても引いてくれるものがあるの??

給与所得控除は、実際の支出に関わらず控除されます。給与所得者の経費相当額と言われています。

税理士Jules
税理士Jules

給与所得者は個人事業主と違って、その給与を得るための経費を個別に認定することは難しいです。個人事業であれば、売上との対応関係で、仕入であるか、とか、交際費であるか、など経費と認めることは難しくありません。

しかし、給与所得者はその給与を得る為に支出した金額と生活費を区別することは簡単ではありません。

その一方で、雇用者から受け取った給与から何も控除しない、ということになると個人事業主との公平性も保てません。なので、国が決めた概算経費を控除することを認める必要があるわけです。

給与所得控除額は左の表の通りです。

最低でも55万円、上限195万円までの金額が、給与等の収入金額に応じて控除されます。

つまり、実際に55万円の経費がかかっていなくても、最低55万円を「経費相当額」として控除されることになります。

給与所得と事業所得、どっちが得か

ハテナさん
ハテナさん

結構控除されるんだね。僕も給与でもらうと税金が安くなるの?

法人化して役員報酬を支払う事のメリットの一つとして、給与所得控除があります。

税理士Jules
税理士Jules

個人事業主が法人成りを考える時に、税務上のメリットの一つとして給与所得控除があります。特にサービス業(士業、デザイン業、俳優業など)は仕入が不要であることから、経費があまり発生しない特徴があります。一年間に発生する費用金額が給与所得控除額を下回る場合には、法人化して役員報酬を支払うことで税務上のメリットを取ることができます。

簡単な数字で見てみましょう。

俳優業のAさんの場合

Aさんは俳優として年間800万円の出演料を得ました。マネージャーも雇っていないので、経費は交通費の50万円だけでした。

●個人事業として営業する場合
売上 800万円 - 必要経費 50万円 = 所得 750万円

●法人を作り、役員報酬として支払う場合
役員報酬 750万円 - 給与所得控除 185万円 = 所得 565万円
※法人の所得 売上800万円 - 費用800万円(750万円+50万円)= 所得 0円

→役員報酬の方が185万円所得が低くなる。

Aさんの様に経費があまり掛からないような業態の場合は、法人化して役員報酬を支払うことで、所得を低くすることができます。これは単純な例ですが、税額だけを考えるときには、給与所得で受け取るメリットはある、という事になります。

法人成りのメリットを考える時に、給与所得控除がありますが、その一方で法人化のデメリットもあります。実際に法人成りする場合には税務上のメリットだけでなく、総合的に法人成りをするべきかどうか、慎重に判断する必要があります。法人成りしようかどうか迷った場合には、是非税理士にご相談くださいね!

それでは、また次回まで💛

まとめ

  • 給与所得控除は、給与所得から差し引く概算経費のようなものです
  • 給与所得控除額は、実際の支出額に関係なく控除されます。
  • 法人成りを考える時には、給与所得控除のメリットを検討しましょう。

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