年末調整ってなんだ?③~所得控除ってなんだ?~
こんにちは。杉並区方南町の税理士、澤田祐子です。
今日は税理士試験の合格発表でしたね。受験生の皆さん、結果はいかがでしたか?合格だった方も、残念だった方も、それぞれに思うところがあるのではないでしょうか。結果を受け止めて、前へ進むことが大切だと思います。
去年、私も合格体験をブログに書きました。こちらから是非お読みください。
さて、今日のブログは年末調整ってなんだ?の3回目。今日は所得控除についてお伝えします。
税額を減らしたいなら所得控除を学ぼう!
それにしても所得税って高い様な気がするね。
納税者の状況に合わせて、納税額を抑えるために所得控除が準備されていますよ。
税というのは、国民の財産の一部を徴収するものなので、法律で定められたものだけ納税をすれば良いものです。そして、その課税は最低限である、という考え方が取られています。
なので、納税者のさまざまな事情を考慮するために、多くの所得控除が準備されています。所得控除を一覧表にすると、こんな感じになります。
所得控除
- 社会保険料控除
- 小規模企業共済等掛金控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
- 寡婦・ひとり親控除
- 勤労学生控除
- 障害者控除
- 配偶者控除、配偶者特別控除
- 扶養控除
- 基礎控除
- 雑損控除
- 医療費控除
- 寄付金控除
これらの控除の中で、下の3つ「雑損控除」「医療費控除」「寄附金控除」は確定申告をしないと適用を受けられませんが、それ以外の控除は年末調整で適用を受けることができます。
つまり、これらの控除を漏れなく適用することが、税額を少なくするための近道なのです。
人に関する控除
いろいろな控除があるんだね。
いくつかのカテゴリーに分けられます。年末調整では、人に関する控除、社会保険や保険に関する控除が適用できます。
所得控除の中でも、人に関する控除はたくさんあります。
- 寡婦・ひとり親控除
- 勤労学生控除
- 障害者控除
- 配偶者控除、配偶者特別控除
- 扶養控除
- 基礎控除
ひとり親控除は、ひとりで子どもを育てている人が適用を受けられます。また、家族を養っている場合には、扶養控除や配偶者控除が適用されます。
これらの控除は、年末調整の際に提出する「扶養控除等(異動)申告書」に記載をすることで、適用されます。自分の状況をよく確認し、書き漏らすことのないように注意しましょう。
社会保険や保険に関する控除
生命保険の営業さんから、生命保険に入ると税金が安くなりますよ、って言われたけれど、これも所得控除なの?
その通り!生命保険や地震保険など、生活に必要な保険は一定の所得控除が適用できます。
所得控除の中で、これらの控除は社会保険や保険に関する控除です。
- 社会保険料控除
- 小規模企業共済等掛金控除
- 生命保険料控除
- 地震保険料控除
社会保険料控除は、給与から天引きされる社会保険や雇用保険料について、税の減額が受けられれます。また、生命保険料控除は、一般生命保険、介護保険、個人年金の3つのカテゴリーに分かれており、最大12万円が所得控除されます。
保険に加入している場合には、毎年10月頃になると生命保険会社から控除証明書が郵送されて来ます。また、マイナポータルを通じて取得することもできます。各種保険料控除の適用を受けるためには、控除証明書を保険料控除等申告書に添付する必要がありますので、なくさないようにしましょう。
自分が加入している保険をしっかり把握して、もれなく控除を適用しましょう。
この様に、年末調整では多くの人が適用を受ける人に関する控除、社会保険や保険に関する控除の適用ができます。
漏れなく年末調整の際に提出する申告書に記入して、控除を受ける様にしましょう。
それでは、また次回まで💛
まとめ
- 所得控除のほとんどは年末調整で受けられます。
- 税額を減らしたいと思ったら、所得控除の適用漏れがないかチェックしましょう。
- 医療費控除、寄附金控除、雑損控除は確定申告をしないと受けられません。
税法上の取扱いにおいて、期間や期限は厳密に定められております。本ブログでは制度についてのざっくりとした理解を目的としているため、詳細な期間や期限はあえて表記しておりません。実際の届出の際には、税法上の正確な期間や期限を必ず確認してください。
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