交際費をどう取り扱っている?日々の経理を見直そう。

こんにちは。杉並区方南町の税理士、澤田祐子です。

ゴールデンウィークは楽しんでいらっしゃいますか?私は昨日、バスツアーでお花見に行って来ました。今年は温暖化で季節の進みが早いようで、お目当てだったツツジは終わってしまっていましたが、薔薇が満開でとても楽しめました!一日OFFを楽しんだので今日は仕事をしています。

さて、今日は法人の交際費についてまとめていきたいと思います。交際費とプライベートの飲食との境目はとても曖昧で、税務調査でしばしば論点となります。日々の経理で、交際費をどう取り扱えばいいか、まとめたいと思います。

交際費ってどんなもの?

ハテナさん
ハテナさん

お中元の季節が近いよね。今年は何を贈ろうかなぁ。取引先への贈り物って交際費になるんだよね?

取引先との関係をより良いものにするための贈り物は交際費になります。

税理士Jules
税理士Jules

一般的に考える「交際」の範囲と、税金の世界で考える交際費には、少し違いがあります。法人税の世界で交際費として認められるためにはいくつかの条件があります。
主なポイントは以下の通りです。

  • 相手が「事業に関係する人」であること 。
  • その交際が「取引をスムーズに進めるため」のものであること 。
  • 接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為であること 。

実は、法人税の世界では交際費は原則として経費(損金)として認められないこととなっています 。しかし、特例として中小企業などの場合は、年間800万円までは経費(損金)に入れることができるようになっています 。

💡 参考情報(国税庁ホームページ)
もっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算

「とりあえずレシートがあればOK」は危険!

ハテナさん
ハテナさん

へ~。税を考える上では、交際費って肩身が狭いんだね。でも、仕事をやっている中では必要な費用だと思うんだけどな。

交際費を無制限に認めてしまうと、税金を過度に少なくしたり、事業性の薄い経費が紛れ込む可能性があるから、厳しめに取り扱うようになっています。

税理士Jules
税理士Jules

「領収書やレシートさえあれば経費になる」とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、税務調査等において支出が交際費に該当するかどうかは、しばしば論点になります 。

令和5年5月の東京地裁の判決では、以下のようなケースは交際費として認められませんでした

  • 日付や金額の記載はあるものの、相手方の記載がない支出
  • 相手方の記載があり、手帳等で名前を特定していても、それが「記憶」によるもので接待があったことの客観的な裏付けがないもの
  • 「情報収集」や「人脈を広げる目的」といった、業務関連性が抽象的であると言わざるを得ない交際

その一方で、継続して取引を行っている相手方との交際については、一部プライベートで会った要素が含まれていても、取引関係を円滑にするものとして交際費に認められています

業務関連性を証明するための具体的な記録方法

ハテナさん
ハテナさん

かなりきっちりと帳簿や領収書を保存しないと、認められないんだね。

業務上必要な交際であったことをきちんと記録、保存することがポイントです。

税理士Jules
税理士Jules

この様にみてくると、交際費として計上する場合の立証の難しさと、日々の記録の重要性が見えてきます 。税務調査で業務関連性が欠如していると指摘されないためにも 、以下の対応を習慣づけることをお勧めいたします。

  1. 帳簿への詳細な記載: 具体的な日付、金額、店舗名、相手先などを帳簿に漏れなく記載することが基本です 。
  2. 証拠書類の複数保存: 領収書の保存に加えて、相手との関係性を示すメールや会合の記録などをできるだけ多く保存しておく必要があります 。

「記憶等」のみで立証しようとすると、課税庁から不十分であると指摘される可能性があることを念頭に置いておく必要があります 。

日々の経理業務において、交際費の取り扱いは日常業務です。とはいえ、忙しい経営者にとっては日々の帳簿作成や証憑保存だけでも大変な作業です 。しかし、その支出の実態を最も良く知るのは、他でもない納税者である経営者自身です 。

経理作業は時に煩雑に感じられるかもしれませんが、ご自身の事業と信頼を守るための大切な土台となります。まずは「レシートをもらったらすぐに相手先の名前と人数をメモする」といった、無理のない範囲から記録の習慣を始めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • 交際費の範囲は思ったより狭いです。
  • 誰と、何のための交際であったか、記録を残すことが大切です。
  • 業務上必要なつきあいであることを意識して交際費の計上を行いましょう。

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