電子帳簿保存法、最低限やっておきたいこと

こんにちは。杉並区方南町の税理士、澤田祐子です。
4月に入り、弊所は4年目を迎えました。多くの素晴らしいお客様と出会い、ここまで進んで来れました。本当にありがとうございました。これからも誠実にお客様と向き合い、勉強をつづけながら、お客様の経営のお手伝いをしていきたいと思います。
そして、ブログの更新をすっかりさぼってしまっており、反省しております。やはりきちんと情報提供を行っていかないとなぁ、と思い、今日からまら更新して行こうと思います。
さて、日々の業務に忙殺されていると、忘れがちになってしまう書類整理・・。でも、今は電子帳簿保存法を無視する訳にはいきません。今日のブログでは、電子帳簿保存法上、最低限やっておきたいことをまとめます。
「電子取引」のデータ保存は絶対です!
電子帳簿保存法って聞いた事あるけど、これってうちもやらないといけないの?
電子帳簿保存法は、全ての法人、個人事業主が対象です。2024年1月から必須となっています。
まず一番重要な事実として、電帳法への対応を猶予してくれていた「宥恕措置」は、2023年12月31日をもって完全に終了しています。つまり、現在はすべての事業者において「完全義務化」されている状態です。
電帳法にはいくつかの区分がありますが、絶対にやらなければならないのが「電子取引データの保存」です。
メールに添付されてきた請求書のPDFや、ECサイトからダウンロードした領収書などを、「紙に印刷して保存すること」は、税務上の証拠書類の保存方法として原則として認められなくなりました。データで受け取ったものは、必ずデータのまま保存しなければなりません。
※紙でプリントすること自体は問題ありませんが、紙のみで保存してある請求書や領収書は、税務上の証拠書類として取り扱われません。
最低限守るべき「真実性」と「可視性」のルール
そうだったんだ!メールをついつい消してしまうことがあるから、気を付けないといけないね。
うっかりデータを消してしまったり、書き替えてしまうと、税務上の証拠書類がない、ということになってしまいます。
データで保存するといっても、ただパソコンのデスクトップに置いておけば良いわけではありません。国税庁が定める以下の2つの要件を満たす必要があります。
1.真実性の確保
データが改ざんされていないことを証明すること。タイムスタンプを付与するか、「改ざん防止のための事務処理規程」を作成し、それに沿って運用することで満たせます。
2.可視性の確保
いつでも特定のデータを検索できる状態にしておくこと。「取引年月日」「取引金額」「取引先」の3つの項目で検索できるようにしておく必要があります。
これらの要件を満たす状態で、なおかつ無くならないように保存する必要があります。PCが壊れてもデータが無くならないように、クラウドストレージにバックアップをするなど、データ保護をしっかりやる必要があります。
専用システムなしでもOK!最低限の対応ステップ
でも、高いシステムは入れられないなぁ・・。最近景気悪いし。
最初から完璧を目指さず、できるところから手をつければ大丈夫ですよ。
「システムを導入する予算がない」「すぐにシステム化は難しい」という場合でも、以下の手作業による運用で最低限の要件をクリアすることができます。
- ファイル名のルール化(検索要件のクリア)
保存するデータのファイル名を「日付_取引先名_金額」で統一します。 (例:20260410_株式会社〇〇_150000.pdf) - 専用フォルダでの一元管理
「2026年度_電子取引データ」といった専用フォルダを作り、そこにルール化したファイルを保存します。WindowsやMacの標準検索機能を使えば、「可視性の確保」を満たすことができます。 - 事務処理規程の作成(改ざん防止要件のクリア)
国税庁のホームページに「電子取引データの訂正及び削除の防止に関する事務処理規程」のWordサンプルが用意されています。これを自社用に少し書き換えて社内に備え付けておけば、「真実性の確保」もクリアです。
国税庁の電子帳簿保存法特設サイトはこちら
宥恕措置が終了し、完全義務化の環境下にある今、電子取引データの適切な保存は「待ったなし」です。まずは今回ご紹介した「お金をかけない最低限の対応」から確実に行い、コンプライアンスを守りましょう。
とはいえ、手作業でのファイル名変更は件数が増えると大変です。経理業務の負担を減らすためにも、ゆくゆくは対応システムの導入を検討されることをおすすめします!
まとめ
- 最初から完璧にやろうとすると、挫折します。できるところからやりましょう。
- ファイルの保存ルールを作ると、業務効率も上がります。
- いろいろなクラウドストレージがあります。自社に合ったものを探しましょう。
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